回収率自由設定法

馬法の方程式を応用すれば、事前に立てた目標回収率を達成することも可能になる。例えば、追い上げ投資を始める際に「今日は回収率１５０％を目指そう」という目標回収率を立てたとして、いつ的中しても回収率が１５０％にするための資金マネジメント法を紹介しよう。

回収率自由設定法とは？

回収率自由設定法は、的中した時点で目標回収率を達成するための資金マネジメント法だ。外れ続けても、１度の的中で今までの損失金を回収し、目標回収率を達成できる画期的な手法だ。

馬法の方程式も損失金を回収し利益を計上する手法だが、回収率は一定にはならなかった。

それを解決するために、前半レースで当たろうが、後半レースに当たろうが、確実に目標回収率を達成する資金マネジメント法が必要だ。それを可能にするのが目標利益獲得法なのである。

なお、この資金マネジメント法も１点買いの追い上げ投資用である。

計算式

たったこれだけの計算式で投資金を算出することが可能だ。
ここまで応用されると馬法の方程式の姿も形もないが、実はこの式自体は馬法の方程式の考え方が根底に潜んでいる。

これで算出された金額は、もちろん１００円単位にはならない。計算結果が１０３０円だったときは、１０円未満を切り上げて１１００円を投資することになる。

実践例

では例をご覧いただこう。

２０２３年４月２日の阪神競馬において、第１レースから単勝２番人気を追い上げた設定で、目標利益獲得法を実践してみる。なお前提として、第１レースを購入する時点で、損失金が３０００円あり、目標回収率を１５０％とする。

・第１レース
　損失金は３０００円、オッズは４．０倍
　投資金は３０００×１．５÷（４．０－１．５）＝１８００円
　結果はハズレたため、累積損失金は４８００円となる。

・第２レース
　損失金は４８００円、オッズは３．２倍
　投資金は４８００×１．５÷（３．２ー１．５）≒４２３５円
　１０円単位は切り上げて、投資金は４３００円。
　結果はハズレたため、累積損失金は９１００円

・第３レース
　損失金は９１００円、オッズは２．９倍
　投資金は９１００×１．５÷（２．９－１．５）≒９７５０円
　１０円単位を切り上げて、投資金は９８００円。
　結果はハズレたため、累積損失金は１８９００円

・第４レース
　損失金は１８９００円、オッズは４．４倍
　投資金は１８９００×１．５÷（４．４－１．５）≒９７７５円
　１０円単位を切り上げて、投資金は９８００円
　結果は的中。払戻金は４３１２０円

さて、第４レース終了時点で
損失金＋総投資金は２８７００円
払戻金は４３１２０円
トータル収支は＋１４４２０円
回収率は１５０％

このように今までの損失金を全て回収し、目標回収率を達成することが出来た。

注意点

注意点は２つだ。

１つ目は、「オッズー目標回収率」の数値が１．０を下回らないようにすること。これが１．０を下回ると投資金が急激に上昇してしまう。そうならないように、目標回収率を抑えるほうが良い。

２つ目は、目標回収率の目安は１２０％ぐらいだということだ。どんだけ馬券が上手い人でも、回収率は１２０％もいかないのが実情だ。今回の例では１５０％にしたが、設定としてはやや高めだ。追い上げ投資を実践する場合、低配当の馬券をターゲットにすることが多いため、１２０％くらいが妥当である。