単勝オッズ10倍未満の個数別データ

単勝オッズ10倍未満の個数がレース結果にどのような影響を与えているか分析する。

これは今日行われた皐月賞の単勝オッズ。
これを見て、目がいくところを列挙してみよう。

  • 単勝1番人気が3.8倍と高め
  • 10倍未満の馬が6頭もいる
  • 6番人気と7番人気のオッズが開いている
  • 12番人気と13番人気のオッズが開いている

オッズを分析したことがある人が見れば、これくらいは列挙できるだろう。
今回の連載では「単勝10倍未満」つまり「単勝1桁台」の頭数に着目したデータを紹介していく。

単勝10倍未満が1頭のケース

「単勝1桁台が1頭しかいない」レースというのは、具体的にいうと以下のとおり。

これは2023年4月2日の中山競馬3Rのオッズだ。ご覧のように、単勝2番人気以降が「10倍以上」であるような状況のことをいう。

誰が見ても、単勝1番人気の1強レースだと言える。このようなレースでは、単勝人気別の出現率はどのような感じになっているか。2009年3月からのデータを解析すると、次のような結果が出た。

単勝1番人気の勝率は60.5%にも上り、3回に2回は1着になる計算だ。連対率は80%弱、複勝率は90%弱となり、3連勝式から外した馬券はほぼハズレだ。

最も注目すべきは回収率で、単勝2番人気・3番人気・6番人気は120%近い数値を示している。このパターンでは、これらの単勝2点を買い続けるだけで利益を上げることが出来る。
なお、10番人気と12番人気も100%を超えているが、出現率が極めて低いので参考にならない。

まとめておこう。

単勝10倍未満が1頭のケース

  • 単勝1番人気は圧倒的な安定感を誇る
  • 単勝2、3番人気を買い続ければ儲けることが出来る

単勝10倍未満が2頭のケース

単勝オッズの1桁台の数が2頭の場合のデータを紹介する。

当大学が保有するデータを検索すると、過去2500レースが該当した。

単勝1番人気の出現率は51%と高く、複勝率に至っては80%にものぼる。これは非常に信頼感の高い数値だ。得に注目すべきは回収率で、上位人気では最も単勝1番人気の回収率が高い。

単勝10倍未満が3頭のケース

続いて、単勝オッズの1桁台の数が3頭の場合のデータを紹介する。

当大学が保有するデータを検索すると、過去12000レースが該当した。

単勝1番人気の出現率は39.9%で、平均よりやや高い数値となっている。単勝1番人気の平均配当が199円で、1番人気のオッズが低めのレースが多い。

では、単勝1番人気が3倍以上という条件を加えるとどうなるか。

単勝1番人気の出現率は大幅に下がって、代わりに2番人気、3番人気の出現率が上昇しているのが分かる。

そして興味深いのは、単勝4番人気から10番人気の出現率が、ほぼドングリの背比べになっていることだ。上位人気だからと単勝4番人気を買ってしまいそうになるが、それを買うくらいなら単勝10番人気を買うほうが良いのだ。

  • 単勝平均オッズで波乱度を見極める
    レースが本命サイドで決まるのか、穴サイドで決まるのか。それを知ることは馬券戦略を考える上で大切なことだ。このページでは、単勝平均オッズを使って、そのレースがどれくらい荒れるかを分析する。 単勝平均オッズとは 単勝平均オッ […]
  • 単勝オッズパターン分析
    単勝オッズを分析することは、そのレースの傾向を知ることに繋がる。このページでは、単勝オッズがどのような構成になっているかを分析し、それがレース結果にどのような影響を与えているかを分析する。 単勝オッズパターンとは これは […]
  • 単勝1番人気と2番人気の分析
    オッズを解析することで、レースの傾向を掴むことが出来るし、さら踏み込めば出現率が大幅にアップする馬券を抽出することも可能だ。ここでは、オッズ分析の代表例を紹介する。 単勝1番人気と単勝2番人気の関係 単勝オッズを確認する […]
  • 単勝オッズ10倍未満の個数別データ
    単勝オッズ10倍未満の個数がレース結果にどのような影響を与えているか分析する。 これは今日行われた皐月賞の単勝オッズ。これを見て、目がいくところを列挙してみよう。 オッズを分析したことがある人が見れば、これくらいは列挙で […]