メビウスの方程式

多点買いで追い上げをする際に使用する王道資金マネジメントだ。これを使いこなすことは、投資競馬上達への近道となる。

メビウスの方程式とは

メビウスの方程式は、今までの損失金を回収し、かつ利益を計上するための多点買い専用の資金マネジメント法だ。同じく多点買い専用の新・馬法の方程式より投資金を抑えることが出来るので、発表されてから２０年以上が経つ今でも使っている人が多い資金マネジメント法だ。

計算式

手順は３つに分けられるので、順番に見ていこう。

例えば、購入したいオッズが４倍、６倍、７倍のときを考えよう。このとき
① ４倍
② ６倍
③ ７倍

よって比率数値は
（４÷６）＋（４÷７）＋１
＝２．２３

となる。

例えば、損失金が１万円あったとすると

馬券①への投資金は
１万×１．４÷（４ー２．２３）
≒７９０９．６

１０円未満は切り上げるので、馬券①への投資金は８０００円となる。

今回の例では、馬券②と馬券③の投資金を順に算出することになる。

馬券②への投資金は
８０００×４÷６
≒５３３３．３
≒５４００

馬券③への投資金は
８０００×４÷７
≒４５７１．４
≒４６００

となる。

これで算出された投資金額を賭けた場合、いくら払い戻しが見込めるか計算してみよう。

馬券①　３２０００円
馬券②　３２４００円
馬券③　３２２００円

ご覧のように、どれが的中してもほぼ同じ払戻金を受けることが出来る。なお、投資金額は１８０００円なので、利益は１４０００円、このレースの回収率は約１７７％となった。

なお、今までの損失金は１００００円だったので、損失金も全て回収したうえで利益を計上することに成功したことになる。

実は事前に回収率が分かる

先ほどの例では、計算していった結果、的中時の回収率は１７７％程度になった。実は、手順①の段階で、回収率を推定することが出来る。

今回の例でいえば、馬券①のオッズは４倍、比率数値は２．２３だった。よって、

推定回収率
＝４÷２．２３
≒１．７９

となり、大体数値は一致している。

推定回収率が思ったよりも低いと感じたら、買い目を削減するなりして、回収率を調整していくことも可能だ。

補足

メビウスの方程式は、非常に効率の良い資金マネジメント法だが、注意点もあるので紹介しよう。

まず１つ目は、「馬券①のオッズー比率数値」が１以上あることが好ましいということ。手順２で紹介したように、馬券①への投資金の算出式には「÷（馬券①のオッズー比率数値）」という式があるので、これが１未満になってしまうと、投資金が急激に膨れ上がってしまうので注意が必要だ。１未満になってしまう時は、買い目を減らすか、購入自体を見送るなどの対応が必要だ。

２つ目は、手順２にある「×１．４」という係数についてだ。この係数を×１．２にすると投資金の上昇スピードは抑えられるが、利益は薄くなる。×１．６にすると、利益は大きくなるが投資金もその分大きくなってしまう。自分で係数は調整しながら、投資金を算出していくのが望ましい。

３つ目は、損失金を回収するだけでなく、目標利益を達成することも出来るということ。手順２にある「損失金」を「目標利益」に変えれば、的中した時点で目標利益を達成することが出来るし、「損失金＋目標利益」に変えれば、的中した時点で損失金を回収し、かつ目標利益を達成することが出来る。

馬法の方程式・メビウスの方程式　エクセルシート