単勝平均オッズで波乱度を見極める
レースが本命サイドで決まるのか、穴サイドで決まるのか。それを知ることは馬券戦略を考える上で大切なことだ。このページでは、単勝平均オッズを使って、そのレースがどれくらい荒れるかを分析する。
単勝平均オッズとは
単勝平均オッズとは、出走している全馬の単勝オッズの平均値のことだ。
以下の表は、2023年5月7日 新潟競馬場で行われた新潟記念の単勝オッズだ。
このレースの単勝平均オッズを計算してみよう。手順は以下のとおりだ。
単勝平均オッズの算出手順
- 全馬の単勝オッズを合計する
- その合計値を出走頭数で割る
新潟記念出走馬の単勝オッズの合計を計算する。
4.7+4.8+6.6+…+107.9+131.4=541.8
この数値を出走頭数である16で割る。
541.8÷16≒33.86
この33.86という数値が単勝平均オッズだ。実は、この数値の大きさがレースの傾向を知る手がかりとなる。
単勝平均オッズの大小で波乱度が分かる
先ほどの例では、16頭立てで単勝平均オッズが33.86という数値になった。果たして、この数値は何を意味しているのか。
まず知っていただきたいのは、16頭立ての単勝平均オッズは、標準で75.7だということ。つまり、平均値が33.86というのは、非常に小さな数値だということが分かる。
では、数値が小さいということは何を意味しているのか。
分かりやすくするために、2023年5月7日の東京第1レースのオッズと比較してみよう。
なお、この東京1レースの単勝平均オッズは129.4だ。
この2つのオッズを比較すると、新潟記念のほうが明らかに荒れそうである。単勝9番人気に着目すると、新潟記念は26.2倍であるのに対して、東京1レースは163.9倍である。
つまり、東京1レースは、単勝9番人気以降はほぼ来ないが、新潟記念は十分に来る可能性があることになる。だから、新潟記念のほうが荒れやすいということだ。
そして、単勝平均オッズを比較すると、新潟記念のほうが数値が小さいことが分かる。つまり、数値が小さいほど荒れそうだということが分かる。
データで確認してみる
では、単勝平均オッズが小さいほど荒れやすいというのは事実だろうか?2009年からの全データを解析してみよう。
下表は、16頭立て限定のデータだ。
左の列は単勝平均オッズで、10-20という表記なら「10倍以上20倍未満」であることを示している。右の列には馬連の平均配当を記載している。数字が大きいほど荒れることを示している。なお、16頭立てのレースにおける馬連の平均配当は7033円であることを念頭に、下表をご覧いただきたい。
いかがだろうか?単勝平均オッズが20倍未満のとき、馬連の平均配当は12295円である。それに対して、例えば120倍~130倍の時は馬連の平均配当は5458円だ。
つまり、単勝平均オッズが大きいほど本命サイド、小さいほど穴サイドで決着していることが分かった。
全出走頭数のデータを一挙公開!
先ほどは16頭立てのデータを公開したが、4頭立て~18頭立ての過去の全データを公開する。なお、データは2009年3月から2023年4月までのものだ。
なお、過去1度も例がない箇所は空欄になっている。
2009年からの全データとはいえ、事例が少ない箇所もある。例えば、17頭立ての180倍~190倍のところを見ると、馬連の平均配当が63743円となっているが、これは極端にデータ数が少ないから起こっている事象だ。
基本的に、単勝平均オッズが大きいほど、本命傾向にある思って差し支えない。
是非、投資競馬の参考にしていただきたい。
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