狙ってはいけない1強レース
今回は1強レースについて分析する。
1強レースとは
このオッズは、2023年の桜花賞の単勝オッズだ。
このオッズを見ると、誰もが単勝1番人気リバティアイランドの1強レースであると考えるはずだ。それは何故か。
- 単勝1番人気が1倍台であること
- 単勝1番人気と2番人気のオッズ差が開いているから
この2つの条件が満たされているときに、競馬ファンは1強レースであると判断するだろう。
2つ目の条件に関しては、具体的に何倍以上開いていると1強レースと言えるのだろうか。過去のデータを分析し、それを明らかにしていこう。
単勝1番人気と2番人気のオッズ差
下表は、単勝1番人気と2番人気のオッズ差ごとに、単勝1番人気の出現率をまとめたものだ。
オッズ差「2-3」というのは、単勝1番人気と2番人気のオッズ差が2倍以上3倍未満であることを意味する。
単勝1番人気の出現率は平均で約32%であることを考慮すると、オッズ差が2倍以上の時から平均値を上回っていることが分かる。
しかしオッズ差が2倍~3倍の時は、まだ1強というほどの出現率ではない。従って、このページでは1強レースを以下のように定義する。
1強レースの定義
オッズ差が3倍以上
では、この1強レースをさらに深く分析していこう。
1強レースと馬連オッズ
分析1つ目は、馬連オッズとの関係だ。
1強レースの時において、馬連1番人気オッズが1倍の時と10倍以上の時では、全く違い様相を示す。とりあえずデータを見ていただこう。
この表は、左に馬連1番人気のオッズ、右に単勝1番人気の出現率を表示している。「1-4」というのは、馬連1番人気のオッズが1倍以上4倍未満であることを意味する。
この表を見ると、同じ1強レースであっても、馬連1番人気のオッズによって1強度合いが全く異なることが分かる。
馬連1番人気が4倍未満の時、単勝1番人気の出現率は60%にもなるが、10倍以上の時は23.4%に低下する。
馬連1番人気が7倍以上10倍未満であっても、出現率は32.1%に低下しており、これは平均値とほぼ同じだ。
つまり、同じ1強レースであっても、馬連1番人気が7倍以上であれば、それは偽の1強レースであることが分かる。
1強レースと馬単オッズ
分析2つ目は、馬単オッズとの関係だ。
1強レースを馬単1番人気のオッズ別に分類し、単勝1番人気の出現率を調査した。表の見方は先ほどと同じだ。
この表を見ると、同じ1強レースであっても、馬単1番人気のオッズによって1強度合いが全く異なることが分かる。
馬単1番人気が10倍未満であれば、単勝1番人気の出現率は平均値以上だが、10倍以上になると平均値を下回っているのが分かる。
つまり、同じ1強レースであっても、馬単1番人気が10倍以上であれば、それは偽の1強レースであることが分かる。