単勝1番人気の研究~基礎編2~

前回は、単勝1番人気の基礎データ・出走頭数別データ・オッズ別データをご覧いただいた。今回はさらに深堀していこう。

レース条件別の信頼度は?

JRAでは新馬戦、未勝利戦、条件戦、オープン戦、重賞、障害レースなど様々な条件でレースが行われている。その条件によって単勝1番人気の信頼度はどのように変わっていくのだろうか。

例えば、新馬戦は「将来のGⅠ馬と未勝利馬が一堂に介するレース」という意味合いでは、1番人気の信頼度は高そうだし、3勝クラスであれば「ドングリの背比べ」なのだから、1番人気の信頼度は落ちそうな印象を受ける。では、実際のデータを見ていただこう。

これは2009年3月からのデータだ。以前にあった「500万クラス」や「1000万クラス」は、それぞれ「1勝クラス」、「2勝クラス」として集計している。また、「L」はリステッド競走であり、「OP」は重賞やLを除くオープンクラスのレースだ。

まず、信頼度が最も高い(つまり複勝率が高い)のは、障害GⅢで、複所率は何と68%にも上る。それに未勝利戦障害未勝利戦が信頼度が高いレースだ。

一方で信頼度が低いのはGⅢだ。複勝率54.3%で、出現率に至っては僅か25.5%しかない。そして次に3勝クラスで、複勝率58.7%だ。

なお「G」は格が与えられていない重賞レースのことで、過去10レース程度しか行われておらず、単勝回収率が100%を超えているが参考程度に見ていただきたい。

芝やダートでの違いは?

続いては、芝やダート、障害レースにおける信頼度を見ていこう。

これについては、ほぼ条件によって違いは見られない。

距離別で分析すると?

続いては距離別に単勝1番人気を解剖していこう。

一概に短距離が強い、長距離が弱い、という分類は出来ないようだが、僅かに信頼度に差が出ていることが分かる。

例えば、1150mでは出現率は30%以下、連対率は50%以下、複勝率は60%以下となっており、信頼度がやや落ちる傾向が見て取れる。一方で、1500mではそれより3~5%程度大きい数値となっていることが分かる。

特に注目して欲しいのは単勝回収率で、60%台のものから80%台のものまで、投資効率はまさにピンキリだ。

なお2000m後半になると、データ母数が少ないため参考値としてみてほしい。